「な、に・・・・・?留美にキスでも迫られた?」
ピンポイントを当ててくるので何も言い返せない。
「私達、まだ何もしてなかったよね」
今迄2人きりになるように工夫はしてきた。
だが、増井に手を出したことは一度も無い。
「先生、sexしよ?」
増井の口から出た言葉が衝撃的すぎて開いた口が塞がらない。
「今の先生の彼女は誰?留美にはできて私には出来ない?」
「そうじゃない。でも、卒業してからでも遅くはないだろ?」
何かを感じたのか、顔を反らされた。
「・・・・・・・本当にそう?」
「え・・・・・・?」
「本当に卒業まで一緒に居てくれる?」
顔をあげ、見えた表情は無理している。
増井の表情を見ると、自分の心臓が締め付けられる。
「本当は留美の近くに居たいんでしょ?最期の一瞬まで一緒に居てあげたいんでしょ?」
増井の台詞に瞳が揺らぐ。


