「ん・・・・・・先生?」
どうやら天使のお目覚めの様だ。
「お帰り」
予想通り微笑んだ顔を見て、尚更天使に見えた。
天使は見たことないけど。
「ただいま」
「先生、どうしたの?」
座り直した増井が覗き込んできた。
どうして増井にはばれてしまうのだろう。
「増井、ごめん。・・・・・・・・留美とキスした」
「_______っ!」
今迄色々な表情を見てきたつもり。
それは本当に“つもり”に過ぎなかった。
こんな顔をさせたい訳じゃない。
そんな悲しそうな顔をさせたい訳じゃない。
そう思っているのに、今の表情をさせているのは確実に俺が原因だ________


