「先生が生きる意味、考えなくてもあるじゃん」
考えなくても直ぐに出てくる。
「無くなった旦那さんの分も幸せになって生きる。これは綺麗事に聞こえる?」
「っ」
涙をボロボロと流しながら首を横に振った。
「私、また頑張るから・・・・・・・」
伊達先生が誘導して柵を跨ってこちらに戻って来た。
よかった・・・・・・・
「ヒロの分まで幸せになるから・・・・・・・」
ったく、冷や冷やさせるんだから。
「ほら、戻るよ。___________滝川先生」
「え・・・・・・・?」
なんて顔してるのよ。
「だってもう“沢野”じゃないんでしょ?だったら文句はなしね」
「・・・・・・・・うん!」
今日一番の笑顔は、私が今まで見た笑顔の中で最高のものだった


