「それで、千紗は行かなくていいの?」
どうやら月夢は振られたらしい。
『友達を使って呼び出すとか論外です』
『そこに隠れて見ているのも失礼だと思いますよ』
と、完全に悪印象だったらしい。
「・・・・・・うん。大丈夫」
どうやら月夢に遠慮してるらしい。
「私に遠慮して行かないんだったら友達やめるからね」
月夢・・・・・・・
「2人も彼氏にちゃんと渡してね」
ビシッと薫子と雫を指した。
「分かったら早く行く!」
「・・・・・・分かったよ」
「月夢の分も頑張るから」
「行ってきます」
自分の荷物を持って出て行く3人。
「バイバイ」
3人の姿が消えて行くにつれて、月夢の顔から笑顔が消えて行く。
「葵も、帰って・・・・・いいよ」
自分では笑っているつもりなんだろう、でも笑えていない。


