「あ、あの。葵って彼の事好きなの?」
あまりにも真剣な顔で聞いてくるのでつい顔が緩んでしまう。
「バカね。好きだったらアピールしてるわよ」
先生は結構手強いけど。
「そ、そっか。そうだよね」
「ねぇ、葵は湊さんにチョコあげるの?」
後ろから人差指で突いてきた。
エスカレーターに乗っているので、雫の指は腰に当たる。
「なんで湊にあげなくちゃいけないの?」
サラッというと、ポカーンとした顔が4つ。
「私、冗談で言ったのに・・・・・」
「私、あげるのかと思ってた」
薫子まで何言ってるのよ。
「だから、なんで私があげなくちゃいけないの」
一度エスカレーターから下り、もう一度乗る。
「なんかそういう雰囲気を醸し出してたから」
どんな雰囲気よ、それ。


