「必要って・・・・・・、そういう問題じゃないじゃん」
「じゃあ友達って何?」
私がそう質問すると、悲しんだ顔ではなく同情の顔が向けられた。
この顔、私はよく知っている。
ヤメテ・・・・・・・・
『ほら、あの子。孤児園の子よ』
『まだ小さいのに可哀想ね』
『両親の顔知ってるのかしら』
『あぁいう子見てると、自分の子はあの道に進ませたくないと強く思うのよね』
学校から孤児園に帰る途中、偶に会う近所の人に言いたい放題言われてきた。
そんなことは仕方ない。
同情されたってどうってことない。
私はそう強がっていたんだ。
その顔で私を見ないで。
その瞳で私を見つめないで。
「止めて_______!」
頭を抱えながら床に座り込んだ。
その時、同時に倒れたほうきが虚しく音を立てる。


