「アホらしいよね。親には捨てられ、親は逝なくなられ。それなのに必死に自分の親を求める」
私もその1人だった。
「アホらしくなんかない」
ドクン______
「子供が親を求めることは必然だろ?」
なんなの・・・・・・・この感じ。
胸がざわつく。
この言葉が私にとって一番言って欲しかった言葉・・・・・?
「増井?」
「わた、しは・・・・・・」
私は・・・・・・
「私は親を求めてなんかいない」
私を捨てた人なんて求める訳がない。
「本当は分かってるの。こういう性格になったのも自分のせい。たった1人の人を愛せないのも自分のせい。自分がこの道を選んだから・・・・・・・・」
真っ白な道と真っ黒な道。
選択肢は2つあった。
それでも私は真っ黒な道の方を選んだ。


