「じゃあ簡単な問題からやろうか。雪国を書いた作者は?」
「雪国?何ソレ。えーと・・・・・・」
「あ、私知ってる。福沢諭吉でしょ」
思いっきり間違えてるし。
「雫、それは一万円札の人でしょ」
千紗の言い方は思いっきりバカにしているように聞こえる。
「2人共バカなんだね」
「「葵には言われたくない!」」
おぉ~、綺麗にハモッタ。
「雪国を書いた作者は川端康成。伊豆の踊子などを書きあげている」
「葵の言葉もハッタリでしょ?」
私を嘲笑う千紗。
「いいえ、あってるわよ」
当たり前。
「なんで葵が知ってるの?」
顔に信じられないと書いてある雫。
顔に出過ぎだから。
「この前読んだから」
授業中暇で読んでいた。
まあ時間つぶしの為に読んでたってことね。


