「新、てめぇ!」
しゃがんでいた湊が立ち上がり顔を見せた。
「湊じゃん。ってことは、湊の連れ?」
「そうだけど」
腕を組んで冷たく返した。
「おお怖っ」
一瞬顔を歪めてもイケメンに見える彼。
「喜多村 新(きたむら しん)。よろしくね、美人さん」
「高2の増井葵」
あえて歳をばらした。
「湊、お前まさかロリっ」
言い終わる前に湊が新の頭を殴った。
「お前は絶対手を出すなよ」
「ケチ、ちょっとくらい味見させてくれてもいいだろ」
「コイツは結構いい女だ。絶対食わせるか」
そういうのは本人の目の前以外でしてほしいもんだね。
「湊だって昔はよく私を食ってたくせに」
当時は毎晩夜這いに来てたね。
「余計なことを言うな」
知らな~い。


