ボ_________
着いたのは近くにある港。
「クルーザー?」
「そ、友達にチケット貰って」
2枚のチケットを見せられた。
「その友達は何者?」
「ただのバイオリニスト」
そういえば湊、音楽関係に関わってたっけ。
「まだサックス吹いてるの?」
「まあね」
どんな楽器でも直ぐに弾けるようになる湊だが、サックスだけは深入りしていた。
「ほら、行くよ」
ストールと小さめのバッグを渡された。
「肩冷やすよ」
女慣れし過ぎ。
「そんなことしても私は落ちないよ」
「分かってる」
本当に分かってんのか、コイツ。


