漆黒な瞳に吸い込まれそう。
目が、逸らせない・・・・・・
「聞いてんのか?」
________!
「あんた誰?」
意識がハッとして直ぐに問い掛ける。
スーツ着てるけど、どっかのセールスマン?
「俺?俺は「あ!増井さん!」
3階から大声で話しかけてくる担任。
声デカ過ぎ。
学校中の視線が集まった。
なんの為に裏門から入ったか分かんないじゃん。
「あ、増井葵だ」
「今日も遅刻?」
「あんな所で何してるの?」
「1人で桜見てなにしてんだ?」
今昼休みか・・・・・
タイミング悪かったな。
「早く教室に来てね~!次私の最後の授業だから!」
そうだっけ。
「君、2-3の子?」
「そうだけど?」
担任から視線を移し、スーツの男を見上げる。


