食事が終わっても暫く談笑していると、突然、僕と彼女を囲うように誰かが座ってきた。

纏わりつくような笑顔を浮かべて、僕や彼女にべたべたと触ってくる輩は実に不愉快。


「あんたらいつも仲良いよなー。まるで、付き合っているみたいだな」


嗚呼、言わないで。

その続きを言わないでほしい。

何度もそれで首を絞められ、四肢を縛り付けられてきたんだ。

だから、だから……


「そんなわけないじゃん。”この2人、双子だよ?”」


たった一文、されど一文。

その言葉に四肢をもぎ取られて、心臓を抉り取られるんじゃないかってそう思うくらいに痛い。

痛い、いたい、イタイ。


「双子なのに恋愛感情持つとか気持ち悪いよなー」

「あははっ! まだ、そんなこと一言も言ってないんだし、そんな言い方しなくてもいいじゃん」