タイム・リミット～陽斗サイド～

「何なんですか、急に……」


「お前、若葉が好きなの？」


「はい、好きですよ？」



それが何か？　と続きそうな奏心にオレは息を呑む。


マジかよ……こんなとこに……。



「あーでも、誤解しないでくださいね？　わたし、同性が好きとかじゃないですから……これでも男の子に恋してる乙女なんです」



そう笑顔になる奏心の顔が次第に曇る。


乙女って柄じゃねーだろ！　なんて突っ込むタイミングもなくす。