「や、めて………」 「え?なに?」 「はるかには、手を出さないでください……」 震える手をギュっと握り締めながらそう言う。 「じゃあ、今後一切絢斗と関わらないでくれる?」 彼女のその言葉に、私は何度も頷く。 そんな私を見た彼女達は、満足そうに私の前から立ち去っていった。 大丈夫、私が竹下絢斗と関わらなければ、はるかにはなんの被害も及ばない。 大丈夫、大丈夫と私は自分に言い聞かせて、教室へと戻った。