「うん。鴉天狗と、化け猫なんだ」

「みんなバラバラなのね?」

「はぐれ妖怪の集まりだからな」

「はぐれ妖怪?」

「群から追い出されたり、群とはぐれて、独りになった妖怪のことだよ」

「利害の一致だな。四人で暮らしている」

 そう教えると、少し悲しそうな顔を向けてきた。

「お父さんもお母さんも居ないの?寂しくない?苦労しない?」

「苦労はするけど、寂しくはないよ」

「そう。じゃあ、皆仲良しなのね」