すると、 「待って、 夜那…‼︎」 ーグイッ 川崎くんはあたしの腕を引いて耳元で囁く。 ー『…夜那。』 思い出したくもない、あの時あの人の声まで耳元で聞こえたような気がした。 既視感。 「イヤッ‼︎」 あたしは掴まれたら腕を咄嗟に振り払って、逃げるように階段を駆け下りる。 やだ…やだ…‼︎ なんであんなやつのことが浮かんでくるの…⁈