勘弁シテクダサイ…


そんな、あたしの悲痛な訴えが
通じるわけもなくて…

きーち先輩は、蓋を開けたペットボトルの飲み口をあたしの唇に押し付けた。

傾けられたペットボトルから、
ミネラルウォーターが口内に流れてきて
あたしは溢さない様にそれを含んだ。


--- ごくんっ


あ。飲んじゃったっ。
や、これでいいんだ!!
逃げ道発見!
飲み干しちゃえばいいじゃん?!
あたし、冴えてるっ!!


僅かな逃げ道を発見したあたしに
きーち先輩はヤレヤレ…
と溜め息をついた後…


「飲んじゃダメだよ。美憂が無理なら、俺が吸うから。」


「はぁ?!?!」


そう叫んだあたしの心臓は一気にオーバーヒート。
鼻下に生暖かい何かを感じながら、
あたしは意識を手放した…。


「きーち先輩の…アフォ…」


「みっ!美憂っ?!」