何度試してみても上手くいかない。
やった事が無いから直ぐに出来るわけがないけど、痛みばかりが増えて涙が出そうっっ。
しかも黙りの3人を目の前にして、恥ずかしすぎるっっ。
「うぅ~~~~…っ。」
半泣き状態のあたしを見かねたのか、きーち先輩が寄り添って手を添えた。
「太一。これじゃあ美憂が可愛そうだよ。カウントに入れないで練習有りにしたらどうだ?そっちも練習入れていいからさ。」
そう言ったきーち先輩の言葉に、太一君は
『仕方ないな~。』
と言いながら頭を掻いた。
「あぁ、でもこっちは練習なんかいらねーよ。
まぁ、鼻血女に対するハンデだな。」
「おいっ!柳田っ!!ハンデ無しとかやめろよっ!俺、マジでやった事ねぇんだって…」
「忠…出来るよな?出来るだろ?いや、やって見せろよ。」
「---ぐっ……。やるよ…やって見せんよ!!」
なんか、無駄な二人のやり取りを見た気がする。
てか、デジャブ?!
…いやいや、この状況を見たことあるしっ!
猫耳ならぬ犬耳と尻尾をピンっと立てたように、忠犬はまさしく忠犬だった。

