「…兄ちゃんと、何かあったわけ?」


「うぇっ?!」


と変な声を出しながら、
流れた涙を手のひらで拭い、太一君を覗き込んだ。

あたしが急に覗き込んだからなのか、驚き気味にのけ反った後、一歩間を空ける太一君。


そんなに逃げなくてもいいのに
あたしはバイ菌ですかっ
あ。鼻血女だから…?

って、今はそんなんどーでもいいの!
何であたしが悩んでる事分かったのかな?!


「あんた、顔に全部出るんだな。兄ちゃんと一緒。てか、兄ちゃんが最近不機嫌なのって、あんたのせい?何かしたのか?」


「や、何かしたってわけじゃなくて…」


と、きーち先輩の家に遊びに行った日からの話を太一君に話した。