溺愛系と天然系が恋しました!




この休憩スペースに入ったはいいけど…
ここにはパイプ椅子が2脚しかない。

おまけに、テーブル代わりに使っていたダンボールの上には、あたしの食べかけのコーヒーゼリー…。

先輩は奥の椅子に品良く腰掛ける。

それが、
今のきーち先輩の格好とマッチしていて、
『執事だ…』
と、思わずポロッと言ってしまったんだ。

そしたら、
さっきまで真顔でいたきーち先輩は、
『こちらへどうぞ?…お嬢様?』
と言って、優しく微笑んだ…。


ヤバイ、ヤバイ、ヤバイ、ヤバイ!!
ホントに鼻血出ちゃうかもっっ
さっきまで諦めていた先輩の執事姿や、
『お嬢様』って言われたいって思っていた事が叶ったんだよ?!


あたしは嬉し泣きしたい位なのに、きーち先輩を独占している優越感もあって、口は緩みっぱなし…。


その時。



--- カシャッ!



シャッター音が聞こえたんだ。