先輩が『長澤……。』と言いかけた時、
”購買代理”の交代の先輩が来たんだ。
「美憂ー!交代来たよー!って…輝一、
あんた、ここで何してんの?」
あたしの交代で来た杉並先輩は、執事の格好をしたままのきーち先輩を、まるで変な生き物を見る様な目で凝視して言った。
「杉並に説明する必要ないよね?
長澤は交代休憩だよな?」
「うーわ。必要ないとか…。相変わらず冷徹。クールじゃなくない?
てか、別に説明求めてないけど。」
きーち先輩と杉並先輩は、中学からのくされ縁らしく、本人達は『犬猿の仲だ!』とか言っていたけど…
そうやって言いたい事を言い合える事が、
羨ましいなー…
仲良さげだなー…
まるで、
カレカノみたいだなー…
とか、あたしは思っていたんだ。
だから、あたしが今、急にショボくれるのも、
当然といえば当然だった…。

