――― スリスリスリ・・・


赤くなってるところ、少し腫れてる。
手加減したはずなんだけど、ちょっと勢いを付けすぎちゃったかな・・・?


きーち先輩はあたしにされるがまま横たわっていて、ピクリとも動かない。
それはそれで、また何か考えてるんじゃないかってビクビクしたりもするけど、目を細めて気持ち良さそうにしているきーち先輩を見て、あたしの気持ちはホッコリしていく。


「きーち先輩。・・・猫みたいです。」


「・・・美憂、猫好きなの?」


「へっ?あ。うーん・・・そうですね。犬も好きですけど、どちらかといえば猫派だと思います。」


「・・・そう。じゃあ、膝の上に乗せたりするのも好き?」


何ていうか、このパターンの流れからすると
この先の会話が想像できてしまうんですが・・・


「膝枕しろって事ですかね?きーち先輩。」


あたしがそう言うと、
きーち先輩は満面の笑みを浮かべたんだ。