太「じゃあ、行くよ。
  ジャンケンポン。」


太一はグーを出し、私はチョキを出した。


ということは



太「僕の勝ちだね♪」



「....。」



太「無言は止めてよ。」



わたしだって負けるなんて思わないよ。
だって太一がグーで来ると思わなかったんだよ。
仕方ない、負けは負けだから答えるとするか。


「何が聞きたいの?」


太「えーとね、彼氏はいるの?」


....なんてことを聞くんだろ。
周りにいた黒蘭奴らも興味津々に聞いていた。


「...いるわけがない。」


太「何言ってるの?
  李紗ちゃんならいそうだけど。」


そういうことじゃない。
可愛い可愛くないとかそんな問題じゃない。
私には彼氏はいてはいけないんだ。


太「じゃあ、好きな人はいる?」



「えっ、質問って1つじゃないの?」


太「気が済むまで聞くよ♪」


私の目の前に黒く笑っている人がいるのは気のせいだろうか....。
私自身気のせいだと思っておくことにした。