戦火が上がる山々 血に染まる赤い大地 黒い煙 転がる死体 焼け付くような血と焦げた臭い 火花が散り、風に乗って頬を焼いていく 視界が薄っすらと赤く、 空が広がっている。 ああ…体に力が入らない 感覚が……分からない。 ただ…そう、彼の顔が 目の前にある。 私の好きな、愛している男。 いつも仏頂面の彼が…… 泣いている…?