学校一のモテ男といきなり同居

気付けば、誰かによって電話を奪われていた。




って、郁実以外にいないんだけど…。





「きゃっ…ヤダ、返して!?」




「今日は俺が貸し切ってるんで。悪いけど、またにしろよな」




え…。




社長にそう言い切った郁実は、





あたしが唖然としている間に電話を切り、ケータイをベッドに投げすてた。





ウソ……。




「郁実、勝手なことしないでよ!!」




急いでベッドに電話を取りに行こうとすると、抱きすくめられた。




「やめろよ…俺と会ってるときぐらい、男の陰をチラつかせんな」




「そんなんじゃないし、仕事の話で…」




「今から、どこに行くつもりだった?」




電話の内容を聞かれていたとは思わないけど、あたしの表情と会話の端々から、なんとなく感じとったのかもしれない。




ベランダに出て話してたけど、窓を開けたから聞かれてたんだね…。
















「別に、どこにも行かないよ」




「なら、いーけど?今日は絶対、返さない」




強引にキスをされて、ベッドになだれ込む。




いつもならドキドキする場面なのに、突然切ってしまった電話が気になって仕方がない。




そして郁実があんな言い方をして、




社長はどう思ったかな。




仕事の話、なかったことになっちゃう?




ううん、そんなことはないだろうけど……。




けど、人間性を疑われるのは確か。




やっぱり、このままじゃいけない。




郁実の体を押しのけて、ケータイを手に取ってベッドからおりた。