学校一のモテ男といきなり同居

駅までの道を歩いていると、ガードレール脇に車が停まっていた。




ふと見ると……。




「ええぇっ!!」




夕暮れどきなのに、サングラスをかけているイケメンを発見。




「いっ……」




郁実って言いたいけど、言えない。




変装しても、あたしにはわかる。




これ、絶対に郁実だ。











「キミかわいいね~。今から時間ある?ちょっと乗っていけよ~」




アンタ誰だよって言いたくなるしゃべり方に、必死に笑いをこらえる。




勝手に助手席に乗りこむと、怒りながら運転席に乗ってきた。




「軽い女だな」




どうやらあたしが気付いてるって、思ってないみたい。




「郁実だよね、どうしてここがわかったの!?」




「あれ、気付いてた?友ちゃんにここだって聞いて。直帰するから、迎えに行けって…ミキオからの伝言」




プッ、そうなんだ!?




「でもよく時間あったよね。昨日は…」




「今撮影中のドラマで、相手役の子が体調不良でドタキャン。今日は早めに切り上げて、また明日撮ることになった」




「そうなの?」




「だから、今からずっと朝まで一緒にいられるよ。ハニー」




ニコニコ笑いながら、あたしの肩を抱いてくる。




「はっ、ハニーって!」




「ハハッ、次の役がイカサマ詐欺師の役だからさ~、ちょっとノってみた」




「イカサマ詐欺師…もちろん、主役じゃないよね?」




「ダブル主演」




「へー…」




イカサマ詐欺師がメインって、どんなストーリーなのか、全く想像ができない。