「だから、こんなヤツかばうなって」



「違うのっ……学校に、あたしの……」



「……は?」



「ううん、なんでもない」



顔を背けるけれど、郁実に敵うわけがない。



「俺に隠し事すんなよ……ハッキリ言え」



結局、言うハメになった。



話したことで、郁実の怒りが増幅。



警察が来るまでの間、



あたしの見ていないところで草野くんを、2、3発大目に殴ったらしー。













その夜、あたしと郁実は学校に忍び込むことになる。




草野くんの絵を、回収するために。




あんなモノが男の子たちの目に触れるなんて…




郁実が、絶対にイヤだって言って聞かなくて。




あたしだってイヤだけど、明日の朝でもいいって思ったの。




子供のように嫉妬して、そこまでイヤがる郁実を見ていると…




今回の出来事が、




ちょっと、笑い話のように思えてきた。