学校一のモテ男といきなり同居

「怖いよっ……」




ガタガタと震え、草野くんにしがみつく。




そんなあたしの気持ちを落ち着かせるかのように、草野くんが背中をゆっくりと撫でる。




「ちょっと見てくる」




「嫌っ、あたしから離れないで!?」




側を離れようとした草野くんをしっかりと抱きとめる。





「大丈夫。多分、ただの停電だ……街灯の明かりも、消えてる」




停電……?













言われてみれば、いつもカーテン越しに街灯が透けている箇所に明かりがなかった。




誰かが電気を消したわけじゃ、なかったんだ……。




「すぐに電気がつくといいけど……このままじゃ、何も見えないしね。さっきの続きをするにしてもさ」




「えっ……」




慌てて離れて、今さらながら心臓がバクバク。




あたしってば!




言われてみれば、さっき草野くんと……。




回想シーンを振り払うかのように、頭をプルプルと横に振る。




やっぱり今日のあたしはどうかしてる。




草野くんは立ち上がると、おもむろにカーテンを引いた。




眩しいぐらいの満月が、夜空に光っている。




月明かりが部屋の中を照らし、薄暗いながらも周りの様子をうかがうことができた。




もちろん部屋の中に人影はないし、物音もしない。