学校一のモテ男といきなり同居

気持ちが落ち着くまで、5分はトイレの中にいたと思う。




そういえば、夕ご飯を作ってる途中だったんだ。




今さらながら我に返って、リビングに戻る。




草野くんはソファに座り、ケータイを見ていた。




あたしが戻ったことに気付いた草野くんが、顔を上げた。




「三沢さん、あんなことして…ごめん。驚いたよね」




「うっ…ううん、いいの。あたしこそ、パスタほったらかしにしちゃって。もう完全にのびてるよね…」




「のびたパスタ、好きだよ。気にしないで」




「ええっ!?ダメだよ、作りなおすよ」




「三沢さんが作ったものなら、なんでもいい。それより、また俺をひとりにしておくの?」




「……え?」




「せっかく同じ空間にいるんだから、できるだけ長い間三沢さんを見ていたいし。もっとたくさん話したいんだ」




ドキッ。













顔が、熱い……。




「って、口説いても…三沢さんは、俺のことなんとも思ってないんだよなー。それが悔しい!」




苦笑いしながら、草野くんが歯を見せる。




「そんなこと……」




少なからず、今はドキドキしていて。




自分の中で、だんだん距離が縮まっているのがわかる。