翌日、メールの音で目が覚めた。




ん……。




【おはよう。昨日の話だけど、よかったら今朝から始めない?】




え……誰?




登録のしていないアドレスから、メールが届いていた。




よく見ると、それは草野くんだった。




あれ……あたし、アドレス教えたっけ?




ぼんやりと考えていたけど、読みすすめるうちに、友ちゃんから聞いたと書いてあった。




そうなんだ、友ちゃんが教えたんだ?




だけど今朝からって言われても、まだ学校に行く準備なんてできてない。












メールの最後には、【迎えに行くから、そのとき決めて】と書いてあった。




えええええっ!?




そんな、困るよ。




飛び起きて、急いで仕度をすることにした。




超特急で制服に着替え、朝ご飯を食べる。




歯磨きを終えた頃、玄関の方で自転車が停まる音が聞こえてきた。




まさか、もう着いちゃった!?




慌てて玄関を出ると、爽やかな草野くんの笑顔がそこにあった。




「おはよ。待ってるし、ゆっくりでいいよ」




「もう出れるよ。だけど乗せてもらうのも悪いし、あたしは電車で行くね」




「そう……わかった」




「先に学校に行っててね」




そう言い残して、あたしはまた家の中に入った。