だけどそれと同時に、郁実からの愛を久しぶりに感じることができた。



そういえば、言ってたよね。



あたしだけが、好きだって……。



あんなにチャラかった郁実が、真面目になって、



あたしのことを思っていてくれた。



何度も助けられて、



郁実との絆も深まったはずなのに。



あんまり連絡できないかもって、郁実も言ってたし、



やっぱり信じて待ってるべきだよね。



女の子の話を聞いているうちに、どんどん勇気がわいてきた。











「ありがとう。郁実から連絡があったら、今もまだファンでいてくれる子がいたって…話しておくね」



「お願いします!またライブハウスにも顔出してほしいって伝えてくださーい」



「うん」



一通り話し終えた頃、電車が自宅の最寄り駅に着いた。



電車に乗ったときとは全く違った気分で、あたしはホームにおりたった。