学校一のモテ男といきなり同居

急いで改札を抜け、出発間近の電車に飛び乗った。



「はあ…はあ……」



肩で息をして、扉にもたれかかる。



流れていく、窓の外の景色を眺める。



この景色は、1年経っても何も変わらないのに…



あたしの周りは、どんどん変化してる。



郁実が学校を辞めてしまった当初は、学校中が大騒ぎだった。



だけど今では…



郁実のことを口にする人は、ほとんどいない。












あたしの中で郁実との思い出は、



全く色あせないのに、



みんなが郁実のことを忘れていく。



そんなの…



イヤだよ……。