学校一のモテ男といきなり同居

先生と少し話をしたあと、家で安静にしているようにと言われ、帰ることになった。




友ちゃんと草野くんとの3人で、保健室を出る。




すると、友ちゃんが興奮ぎみに話し始めた。




「真央を助けたときの草野くん、めちゃくちゃカッコよかった~。真央にもやっと、王子様が現れたね」




「ちょっと、友ちゃんやめてよ……草野くんに悪いから」




「どうして?俺はいーけど。それに、やっと現れたってどういうこと?」




草野くんが友ちゃんに突っ込んで聞いている。




「真央、元カレを引きずってるの」




「ちっ……違うから!元カレなんて言い方しないでよ。あたしはまだ郁実と……」




「半年以上連絡くれないような人、彼氏って言いません!真央、いつまでも夢見ないでよ。ちゃんと前見よう?」




うっ……。



「マジ?半年も連絡ないわけ?それって……そっか、井上も忙しいのかな」



草野くんのフォローが嬉しい。



そうだよね、忙しいからだよね。



自分に言い聞かせてると、友ちゃんが追い打ちをかける。




「忙しくても、連絡ぐらいできるよね。しないってことは、捨てられたんだよ。真央は、捨てられたの!」




ううっ……言葉が胸に突きささる。



わかってたけど…



聞きたくなかった。




「2回も言わないでよ……そんなこと、ないもん……」




「そうだって。三沢さんが彼女だったら、絶対にフるわけないじゃん。俺なら、そうする」




草野くんがキッパリと言うと、友ちゃんが、きゃ~って黄色い声をあげた。




「もしかして草野くんって、真央のこと好きなの?」




「えっ、バレた?アハハ、前からいいなって思ってた」




「や~んっ、真央はもう草野くんにしなさい!郁実くんのことは忘れて、一歩踏みださなきゃ」




そう簡単に言われても……。