夜10時を過ぎても、郁実は部屋から出てこなかった。



あたしも、反省。



郁実だって、傷ついたよね……。



あたし、完全に拒否ってたわけじゃないよ。



ただ、戸惑ってただけ……。



そうは思うけど、モヤモヤしっぱなし。



もう一度迫られても、うんって言う勇気はない。



あたしの、意気地なし。



はああぁ……。



愛だの恋だの、そういうのとは無縁に生きてきただけに、ツラい。



キスだって、まだ慣れないのに。



そんなあたしが、郁実と……?







あたしはプルプルと顔を横に振った。



あたしが子供なのかな。



誰かに相談したいけど、こういう悩みって相談し辛い。



友ちゃんに言ったら、GOGO!って言われそうな気がするしなー。



落ち込んだままひとりでオムライスを食べて、そのあとお風呂に入って、自分の部屋に戻った。