「不安そーな顔してる…話せよ。なに聞かれた?」
郁実があたしの顔を覗きこんだ瞬間、風が吹く。
風が吹いて頬にかかった髪を、郁実が指でそっとよけた。
急接近したことが恥ずかしくて目を逸らすけど、そんなのを郁実が許してくれるはずもなく。
そっと、正面から抱きよせられた。
「真央がそーいう顔するときは、俺に頼りたいときだよな。わかってるから…」
「ちっ…違うよ」
このままじゃ、学園長に脅されたことをポロッと話しちゃいそう。
話を聞いたあと、郁実はきっと、学園長に直談判に行くに決まってる。
そしたら、なにもかも終わっちゃう…。
学園長とのことは、絶対に言っちゃダメ。
隠し通さなきゃ…。
「あっ……あのね、ホントは学園長とは大した話してないの。
体育館に行って郁実がみんなの視線を浴びてるのを見るのが嫌だなーって思ってたら、行けなくて…」
「…は?」
「だって、あたしの郁実なのに…みんながみてるなんて、嫌なの」
ギュッと郁実に抱き着く。
あたしってば、大胆…。
いつもなら、こんなこと絶対にできない。
顔がどんどん熱くなっていくのが、わかる。
郁実があたしの顔を覗きこんだ瞬間、風が吹く。
風が吹いて頬にかかった髪を、郁実が指でそっとよけた。
急接近したことが恥ずかしくて目を逸らすけど、そんなのを郁実が許してくれるはずもなく。
そっと、正面から抱きよせられた。
「真央がそーいう顔するときは、俺に頼りたいときだよな。わかってるから…」
「ちっ…違うよ」
このままじゃ、学園長に脅されたことをポロッと話しちゃいそう。
話を聞いたあと、郁実はきっと、学園長に直談判に行くに決まってる。
そしたら、なにもかも終わっちゃう…。
学園長とのことは、絶対に言っちゃダメ。
隠し通さなきゃ…。
「あっ……あのね、ホントは学園長とは大した話してないの。
体育館に行って郁実がみんなの視線を浴びてるのを見るのが嫌だなーって思ってたら、行けなくて…」
「…は?」
「だって、あたしの郁実なのに…みんながみてるなんて、嫌なの」
ギュッと郁実に抱き着く。
あたしってば、大胆…。
いつもなら、こんなこと絶対にできない。
顔がどんどん熱くなっていくのが、わかる。


