学校一のモテ男といきなり同居

ドキッ!!


胸が高鳴り、一気に体が熱くなる。


それは…白雪ちゃんから聞いた、体育館での発言に加え、


郁実が学校を辞めるように説得しないといけないことを、


突然思い出したから。


…あたし、まだ心の準備ができてない。


どうしたらいいの…!?







「行ってらっしゃーい」


友ちゃんに笑顔で見送られ、とりあえず廊下に出る。



「よぉ」


お気楽な顔で、あたしを迎える郁実。



「教室…入ってくれば、よかったのに」



「ああ、みんな冷やかすし?照れんじゃん」



照れてる様子もなく、爽やかな笑顔でそんなことを言う。



こうやって、待たれてる方があたしは恥ずかしいよ。


ホラ、みんなあたしたちに注目してるし…。


周りを見れば、教室にいる子や、廊下ですれ違う子たちが、ジロジロとあたしたちを見ている。


「人がいないところに、行こ」


郁実の制服の裾を掴んで、軽く引っばる。



「大胆~。真央から、誘っちゃう?えっちぃ」



からかうように笑い、あたしを抱きよせる。



「きゃーっ!!そんなんじゃ、ないからっ!!あたしは、ただ、場所を変えたかっただけで…」



「同じことだろ?めいっぱいイチャつきたいってことだよな」



「ちーがーうーっ!!」