学校一のモテ男といきなり同居

「今までのこと……謝るね。ゴメンね……。ずっと、三沢さんが羨ましかったの。

郁実と一緒に住んだり、郁実の気持ちまで簡単に全部持っていってしまったから。あたしも、郁実に守られたかった……」



女のあたしでもドキッとするぐらい、柔らかくていい匂いのする、ホントに女の子らしい子。



泣きたいときに泣けて、自分に素直になって謝れる。



こういう女の子って、魅力的だよね……。



郁実が白雪さんを好きにならなかったことが、疑問に思えてくる。



そして、あたしを好きだと言う。



もしかして、郁実は相当趣味が悪いのかも。



なんてことを考えながら、泣いている白雪さんの背中をそっとなでた。











ホントは白雪さんって、いい子だったんだ…。



郁実を想う気持ちは、あたしもすごくわかるから……。



簡単に手に入らない、フワフワした存在っていうのかな。



気持ちを掴めたと思ったら、肩透かしをくらって。



キツく拒むわけでもなく、笑顔でかわす……それが、郁実の優しさなんだよね。



そういう郁実だから……



白雪さんも、きっと、期待してしまった部分があったのかも。



「三沢さん、こんなあたしだけど友達になってくれる?」



「え……あたし……と?」



まさか白雪さんがそんなことを言ってくるなんて思わなくて、驚いた。



だけど、なんだかすごく嬉しくなってきた。