学校一のモテ男といきなり同居

そして、メールを確認したっぽい郁実の顔が、フッと真顔になった。



……うっ。



怒ったかな……。



そうだよね、あんな書き方したら怒るに決まってる。



「郁実っ……あのね、それは……」



言い訳をしようとしたら、郁実はあたしを避けるようにソファからおりた。



どうしよう……。



オーディションに行けなくて、ただでさえ気がたってるのに、こんなことって……。









「あたし……昨日、郁実の気持ちが全部手に入ったような気がしたの。

あたしを優先するって言ってくれたのに、弁解もせずに行っちゃうんだって思ったら……寂しくて……。

夢をかなえるためには、オーディションに行かなきゃいけないってわかってたのに……ゴメン……」



郁実の背中にギュッと抱きつく。



それでも、郁実は返事をしなかった。



どうしよう……。



あたし、絶対に嫌われた。