「早く帰ってくるから。続きはあとでな?夜になるまで待てよ」



は……はあ!?



からかうような視線を送られ、きっとからかわれてるんだと思った。



「なによー!もう、帰って来るな!!」



側にあった枕を、郁実めがけて思いっきり投げつけた。



ヒョイと、アッサリよけられてしまう。



「物、投げんなよ。じゃな」












……って、ホントに行っちゃった。



あたしが自分でしたんだけど、扉の側に投げ捨てられた枕。



乱れた髪と、さっきまで郁実が乗っていた場所に残る温もり。



なんだか……



取り残された感、たっぷり。



……ううっ、



郁実って、本当にアッサリしてるよね。