学校一のモテ男といきなり同居

「あんたには、呼び捨てぐらいでちょーどいいから」



素直に言えないあたしって、なんてひねくれてるんだろう……。



「ひでぇっ」



「みんな、郁実って呼んでるから……突然呼んでも、違和感ないよね……」



とりあえず呼んでみたけど、



やっぱり恥ずかしい。



「顔赤くして言っても、説得力ねーけどな?」



ニヤニヤしている郁実にそう言われて、



顔が熱いことに気がついた。










「なっ……もうっ、絶対に呼ばない!!」



「そーいう、ピュアなとこが好きだから。

俺の名前呼ぶぐらいで顔赤くするとか、かわいすぎ」



郁実が、あたしがいる方へ近寄ってくる。



「やっ……来ないで……」



「最初は、恥ずかしーよな?だけど、思い切って飛びこんでこいよ。世界が変わるから」



郁実が手を広げて、あたしを待っている。