学校一のモテ男といきなり同居

ドキッ。


それは……そうなんだけど。


「今週の話がうまくまとまったら、年明けにはデビューするから。

そしたら、今みたいにゆっくり過ごせる時間もないしさ」


「え……そんなに、早く?」


「そ。それに、すぐに打ち合わせやら撮影が入るから、ほとんど学校に来れないし、家にもいないかも……」


そんなの、ヤダ。


井上くんが、家にいることに慣れてしまっただけに、


いなくなるなんて、考えられないよ……。





「俺がいないと、不安?ストーカーのことも、まだ解決してないしな」


「それもあるけど……」


本音は、井上くんがあたしから離れていく事実が受け止められない。


さっき、『俺を手放したくない?』って言われたけど、


正に、その通りかもしれない……。


「そんなに……忙しくなるの?」


「多分な。だからこそ、こうやって過ごせる貴重な時間を、無駄にしたくない」


井上くんに見つめられて、


胸がドキドキと高鳴る。


合わせて、胸の奥がキューッと苦しくなった。