学校一のモテ男といきなり同居

だけどそれは、悪い意味じゃなくて……。



むしろ、親近感がわいた。



いつも余裕ぶって、自信満々な井上くんだけど、



それを隠すために、今まで強がっていたのかなって。



「あたしから、お父さんに頼んでみる。特別な理由がなくたって、井上くんが、これからもウチにいられるように」



見上げれば、やんわりと笑っている井上くんの優しい表情が目に飛びこんできた。



「マジで?うれしーな……けど、今回のオーディションで、俺も自分の力を試してみたい。

それに俺だけじゃなく、メンバー全員の将来がかかってるから。

いくら真央の頼みでも、聞くわけにはいかないかな」



……ダメだ。



あたしがお願いしても、井上くんの決意は固いみたい。



そりゃそうだよね。



かなり、おいしい話だもん。



ケるわけないか……。








「ゴメンな。他のことなら、なんでも聞くから」



そう言って、あたしの頭を撫でる。



井上くんを止めたきっかけは、白雪さんの考えが、あまりにも自己中心的だったから。



だけど、今ひきとめている理由は、


最終的に、白雪さんのところに行って欲しくないから。



こんなの……



なんだか、あたしがダダをこねてるだけみたいだ。