学校一のモテ男といきなり同居

超大手に入ること自体、難関だし、



井上くんはアーティストとしてだけじゃなく、



俳優やモデルの仕事も、もしかしたらしたいかもしれない。



他人の力でデビューできたとしても、



それによって、大きな道が開かれるのだとしたら、



喜んでそっちを選ぶのかも……。







迷っている間に、井上くんの手があたしの額に下りてくる。



「……俺を手放すのが、惜しくなった?」



ドキッ!!



「そんなんじゃないよ……」



「説得力ないな~」



「なっ……なにが!?」



「そんな、切なそうな顔すんなって。真央は、いっつもそーだよな……」



「え……」



「俺にSOSを出すとき、いつもそーいう顔してる」



あたしの髪をよける井上くんの指が、



優しく、あたしの頬に触れる。



そこから熱を帯びたみたいに、



熱くなる……。