「そんな必死になんなよ……素直に認めろ。俺のこと、好きなんだろ?」



自身満々に言うあたりが、癪に障る。



だけど……前ほど、嫌じゃない。



多分、井上くんのことが好きなんだけど……それを素直に表現したくないっていうか。



「……わかんないよ」



「……はぁっ!?」



あたしの答えに、井上くんの声が裏返ってる。








「お前なー……。ま、いっか。俺好みに変えるって言ったしな。ゆっくり、時間かけるか」



井上くんはニッと笑うと、ソファにドサッともたれた。



ひゃあっ!



またさっきみたいに、井上くんの膝の上に転がっちゃう!



あたしは身を屈めて、なんとか踏ん張った。