学校一のモテ男といきなり同居

「バンドもうまくいって、女と適当に付き合って。

そのうち、このままデビューするんだってことしか、考えてなかった。

だから、今…親父に着いて行くわけには、いかなかった」


「…………」


少なくとも、あたしの知ってる井上くんは、そんな感じかもしれない。


「だけどさ…お前と出会って、もうひとつ、日本を離れたくない理由ができた」


ドキッ!!


井上くんが、あたしに笑いかける。





「もう少し、真央の側にいたい…もうしばらく、

お前の笑顔を、一番近くで見ていたい…って、そう思う」


ドキドキドキッ…。


もう、やばいかも。


あたし、今度は嬉しくて…また泣いちゃいそう……。


「井上くん…ひとつ、聞かせて?」


「なに」


「あのね……」


変わるって言ってくれたことが、嬉しい。


だけど、やっぱりミキオくんが言っていた言葉が気になるよ。