学校一のモテ男といきなり同居

――バンッ!!


「井上くんっ、あたしの生徒手帳……」



「おかえり~。そーなんだよな、見つけた」



井上くんは朝とは違い、血色の良さそうな顔で笑っている。



そんな井上くんは、ベッドの上に座って雑誌を読んでいた。



「ってことは、あたしが見たストーカーが落としていったってこと?」



「多分な」



井上くんはチラッとあたしを見たあと、すぐに雑誌に視線を戻した。



「じゃあ、もう来ないかな……」



「わかんね。場所は覚えてるだろーし。今日あたり、また来るかも」



「えぇっ!?」



震えあがってると、井上くんがふぅとため息をついた。



「お前なー。帰ってくるなり、まず生徒手帳なわけ?普通、俺の心配しない?」



…え?