学校一のモテ男といきなり同居

そのまま立ちあがろうとしたんだけど、よろけてベッドに倒れこんだ。


「あれっ…フラつく…」


「もうっ、とりあえず寝ててよ。心配だから…」


「よっしゃ!!病院行かなくていいってことか」


井上くんは、よっぽど病院が嫌いみたい。


もうこの際、仕方がないか。


「それなら、大人しくしてるんだよ?わかった?」


「わかってる」


井上くんは顔の下まですっぽり布団をかぶり、何度も頷いた。


「あたしは学校に行ってくるね」


「マジ?お前、大丈夫?ストーカーが現れたら…」


あ、そうだった…。


怖いけど、井上くんだってあたしに構ってる場合じゃないよね。


「あたしは…大丈夫だよ。彼氏に迎えに来てもらうから…」


そうだよ、ミキオくんにお願いすればよかったんだ。


ずっと一緒にいるっていうあの発言を、


こんなにありがたいと思うときがくるなんて、思わなかった。