学校一のモテ男といきなり同居

「だけどっ、猫はチャイム押せないし。さっき見たの!!!黒い服を着た男の人が……」



「あぁ、それ宅配業者の人だろ?今日指定の物だからって粘ってたみたいで、さっき俺が受けとった」



たく……はい?



「ウソっ、明らかに怪しかった!!!」



「そう言われてもな。荷物は、俺宛だ。ホレ」



そう言って、井上くんはあたしに封筒を見せる。



そこには、三沢様方井上郁実様と記されている。



な……んだ、あの人、荷物を届けに来ただけなんだ!?







「そっか……」



気が抜けて、その場にへたりこむ。




「怖かったんだろ?もっと抱きついていーぞ」



井上くんがニヤニヤと笑っている。




「もう、いーです!!お騒がせしましたっ」




焦った故の行動とはいえ、とんでもないことをしてしまった。



井上くんに抱きつくとか、あたし大胆すぎる。