ひゃあ…。



ダメ、顔がゆるむ……。



「デレッとしてんじゃね～よ。やっぱモテね～な、コイツ」



なっ……！！



あたしがカズを見てふにゃふにゃになってると、すかさず井上くんがそんなことを言い放った。










「だーかーらー！！あたしコクられたんだってば！！」



「お～お～。わかったって。よし、俺についてこいよ」



「やっ…あたしは行かな…」



「俺も行くからさ。ねっ、行こう」



カズに微笑まれて、素直に頷く。



「うん」



そのとき井上くんの舌打ちが聞こえたような気がしたけど、



とりあえずあたしは聞こえないフリをすることにしたんだ。