―カラオケを終え帰ることに、 もちろん園部くんは美空を送っていった。 残されたのは私とあの人の二人。 迷わず私は一人で歩き始めた。すると、 「送るよ~佐倉さ―ん。」 うわ…付いて来た。 「一人で帰れるから結構です。」 もちろん断る。 「まだ怒ってんの~? だから送るって。」 小走りで付いて来る。 「いいって言ってんじゃん。」 私は後ろを振り向かず歩き続けた。 ―サッ。 あの人は後ろから私の鞄を取り、前を歩き始めた。 「えっ…。はぁ。」 諦めて私は後を歩いた。